【戦略は仮説】試行錯誤型=リーン・スタートアップ
リーン・スタートアップは日本的経営の研究から、具体的にはトヨタ生産方式に学んだもので、そのポイントは作業 員がもつ個人的な知識や創造性の活用である。Ries,E(.2011)は「スタートアップの失敗について、最初に優れた 計画やしっかりした戦略、市場調査の活用に目を奪われることが問題として挙げられる。どういう人が顧客になるの かや、どういう製品を作るべきかさえもまだわからないのがスタートアップなのだ。しかも世界は不確実な方向へ進 んでおり、未来はどんどん予測しづらくなっている。旧来のマネジメント手法ではそのような状況に対処できない。比 較的安定した環境で長期にわたる安定操業の歴史があってはじめて、精度の高い計画や予測が可能になるからだ 。スタートアップではどちらの条件も成立しない」。 まさにMintzberg,H(.1999)の主張と同様で、膨大なデータと分析による戦略が機能不全に陥ることを示して いる。環境変化の激しい今日において、むしろ「比較的安定した環境で長期にわたる安定操業の歴史」にあてはまる 業界や企業のほうが少ないのではないであろうか。この意味から、スタートアップだけではなく、既存事業の戦略マ ネジメントにおいても、計画や戦略、市場調査の活用に目を奪われることは失敗の要因になる。 リーン・スタートアップは、複雑な計画を立てるのではなく、できるだけリスクの少ない方法で敏速に検証を繰り 返し、その検証を通じて戦略の内容を変化させることで、確実に成長を図るというものである。いわば、エマージェン ト戦略を意図的に行おうとする方法論であるといえる。
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